モンドール(Mondor)病
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本症は、胸部・上腹部・上肢などの皮下浅層を走行する静脈の炎症と閉塞により、幅3~10 mmで長さは数cm~数十cmの皮下の索状硬結が出現する病態で、30~60歳代女性に好発します。男性の陰茎背側や冠状溝に形成されることもある。本態は皮下脂肪組織中で器質化した静脈炎ないしリンパ管炎ですが、上胸部の外傷や手術あるいは感染が誘因となり、牽引痛や自発痛を伴うこともあります。
通常は数週間で自然消退するため経過観察しますが、疼痛を伴う場合は外科的に皮下索状物を摘出することもあります。
執筆:2011.1