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腱鞘線維腫

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

腱鞘線維腫(fibroma of the tendon sheath)

本症は腱鞘から発生する良性線維性腫瘍で、30-50歳の男性の上肢(特に手指、手、肘関節)に好発します。通常は2.5cm以下の無症候性の皮下腫瘍ですが、時に圧痛や軽度の疼痛を伴うこともあります。
原因は不明のことが多いですが、外傷後に出現することもあります。

病理組織所見

肉眼的には境界明瞭な弾性硬の白色結節性腫瘤です。病理組織学的には、周囲組織との境界が明瞭で、硝子化した膠原線維を主体とし、スリット状の血管を伴う紡錘形の線維芽細胞または筋線維芽細胞の増殖を認めます。免疫組織化学的には紡錘細胞はビメンチン陽性、一部は平滑筋性アクチン陽性です。MIB-1陽性細胞(G1-S期)の割合は低レベルです。

鑑別疾患

腱鞘巨細胞腫、結節性腱膜炎、線維形成性線維芽細胞腫、良性線維性組織球腫など

治療

腱鞘を温存した外科的摘出手術が行われます。再発率は約10-25%と考えられています。

執筆:2016.6