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多発性陰嚢石灰沈着症

多発性陰嚢石灰沈着症 (Scrotal calcinosis)

本症は、全身性のホルモンや代謝障害などを認めずに、陰嚢皮膚に自覚症状のない大小様々な固い石灰化結節が緩徐々に生じる稀な疾患です。思春期から若い成人頃より生じ始め、表皮嚢腫が先行して、それから二次的に石灰沈着が生じる続発性(異栄養性)と、原因不明の特発性の石灰沈着が想定されています。

病理所見

真皮内に境界明瞭な大小不同の石灰沈着物を認め、周囲に炎症性巨細胞を含むリンパ球や組織球から成る細胞浸潤や、肥厚したコラーゲン線維束で取り囲まれています。
表皮嚢腫の遺残を認めることもあります。

手術

外科的摘出を行います。

執筆:2012.9