蛇行性穿孔性弾力線維症

蛇行性穿孔性弾力線維症 (elastosis perforans serpiginosa)

本症は変性した弾性線維が経表皮的に排出される稀な疾患です。
本症は原因不明のことが最も多く(約65%)、次に遺伝性線維組織異常疾患(ダウン症、Ehlers-Danlos症候群、マルファン症候群、弾性線維性仮性黄色腫、強皮症、骨形成不全症、肢端早老症など)に併発(25-30%)して生じ、薬剤誘発性(D-ペニシラミン)で生じることもあります。
男女比は約4:1で、20歳代頃から生じることが多いですが、幼少時から発症することもあります。症状は数年間持続することが多いですが、ダウン症ではより長期間持続して広範に症状が出現することが多いです。

症状

角栓を有する中心臍窩を伴う紅褐色角化性小丘疹が、線状・環状に配列して病変が拡大する一方で、その中心部は萎縮・瘢痕状になり、全体としては蛇行状の外観を呈します。
ダウン症の場合を除くと、多くの症例では病変は1箇所程度にとどまります。
皮膚のどの部位にも生じえますが、頚・項部(70%)、上肢(20%)、顔面(11%)、下肢(6%)、体幹(3%)の順に多く生じます。

病理所見

真皮内に弾性線維を異物として排出する経表皮排出像が特徴的です。

鑑別診断

真菌性皮膚疾患
反応性穿孔性膠原線維症(reactive perforating collagenosis)
後天性穿孔性皮膚病(acquired perforating dermatosis)
Perforating granuloma annulare

治療

ステロイド外用、活性化ビタミンD3軟膏外用、レチノイド外用や内服、イミキモド外用、ミノサイクリン内服、凍結療法、レーザー治療、外科的切除などが行われていますが、決定的な治療法はないのが現状です。
D-ペニシラミン内服した場合は、その治療患者の1%前後に本症が発症しますが、投薬中止により徐々に症状は消退します。

執筆:2015.7

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