種痘様水疱症様リンパ腫

種痘様水疱症様リンパ腫 (hydroa vacciniforme-like lymphoma)

本症は、昆虫咬傷への過敏(蚊刺過敏症)や日光過敏に伴い、EB ウイルス感染T細胞と反応性の細胞障害性T細胞によって生じる疾患です。本症は、原因不明の光線過敏症とみなされてきた種痘様水疱症でしたが,大部分の症例でEB ウイルス感染T細胞とNK/T 細胞の増加がみられ、皮膚Tリンパ腫の一種とみなされています。
日光露光部である手背や顔面を中心に、中心臍窩や壊死を伴う丘疹や水疱が多発します。
一般的には予後良好ですが、一部のものでは発熱が続き、肝脾腫やリンパ節腫脹を伴い、数年の経過で悪性リンパ腫に移行したり、血球貪食症候群を合併して予後不良となります。
アジア、南米に患者は集中し、小児から青年に多く発症します。
尚、EBV-positive T-cell lymphoproliferative disorders of childhood の緩慢な臨床像を呈するsubtypeとされており、全身症状の強いchronic active EBV infectionと言われているものと同じ範疇に属します。

病理所見

異型性に乏しい小型~中型の腫瘍細胞が、表皮~皮下組織に浸潤し、血管中心性増殖、血管浸潤を認めます。腫瘍細胞は細胞障害性T細胞の特徴を有し、CD56は陰性でgranzyme B、TIA-1陽性を呈します。また、EBER (EBvirus-encoded small nuclear RNA)陽性細胞を認めます。

治療

進行し全身症状を伴う症例に対しては、CAEBVと同様に、シクロスポリン、エンドキサン、プレドニゾロンの免疫化学療法や、再燃する症例では多剤併用化学療法と非破壊的前処置を用いた同種移植が良好であるとの報告があります。

執筆:2012.9

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