色素異常性固定紅斑

Ashy dermatosis (色素異常性固定紅斑、多発性斑状色素沈着症、色素性薔薇疹)

本症は灰青色の斑状色素斑が多発性に生じる原因不明の色素沈着症です。病初期(early stage)には比較的境界明瞭な紅斑を呈しますが、その後 (late stage) は灰青色から灰褐色調の斑状色素斑に変化していきます。自覚症状や検査異常所見は無く、慢性に経過します。好発部位は体幹・四肢です。
本邦での発症年齢は5-79歳と幅広く、やや男性に発症する率が高いとされています。
原因は不明ですが、扁平苔癬や固定薬疹から生じたり、硝酸アンモニウム誤飲、硫酸バリウム内服、鞭虫感染、ウィルス感染、ニッケルアレルギー、シアナマイドなどの薬疹が契機に発症したという報告があります。

病理所見

early stageでは、基底層の液状変性、真皮乳頭の浮腫、血管周囲のリンパ球・組織球・メラノファージより成る細胞浸潤を特徴とし、late stageでは色素失調が主体の組織像で、空胞細胞、液状変性、細胞浸潤などの変化は軽微あるいは欠如しています。

治療

ステロイド外用、ハイドロキノン外用、アスコルビン酸、トラネキサム酸、クロファミジン、DDS、グリセオフルビン、ハイドロキシクロロキン、イソニアジド、ステロイドなどの内服、ケミカルピーリング、紫外線照射などが行われますが、効果は不定です。
Qスイッチルビーレーザーが奏功する可能性も示唆されています。
時に、色素斑が自然消退したとの報告もあります。

執筆:2013.2

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