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Linear and whorled nevoid hypermelanosis

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

品川シーサイド皮膚・形成外科クリニック > Linear and whorled nevoid hypermelanosis

Linear and whorled nevoid hypermelanosis (LWNH)

本症は、生後早期からBlaschko線に沿って1-5mm幅の線状ないしは渦状の色素沈着が配列し、先行する炎症症状や水疱形成が無く、生後1-2年まで拡大傾向を示し、その後は持続することが多い稀な疾患ですが、加齢に伴い自然消退することもあります。通常、粘膜、手掌、足底には色素沈着を認めません。
本症の一部では、皮膚症状のみならず、神経症状(痙攣、精神発達遅延など)、筋骨格異常、眼異常(眼振、瞳孔不同)、脳動脈瘤などの多様な症状を併発することもあり、また、多様な染色体異常を伴う症候群であることもあります。

病因

染色体モザイクがあると、胎生期の皮膚形成時期に、皮膚の構成細胞の増殖進展ラインであるBlaschko線に沿って、異なる色素産生能力を持つ細胞が各々増殖進展することにより色素異常が生じると考えられています (pigmentary mosaicism)。色素脱失を呈するHypomelanosis of Itohも、ほぼ共通の発症メカニズムで生じているものと推測されています。従って、本症を認めた場合は、染色体モザイクを疑う皮膚症状として注意する必要があります。

病理組織所見

表皮基底層にメラニン沈着が著明ですが、病理組織学的に色素失調を認めず、炎症症状も伴いません。

治療

本症に有効な治療方法は未だ開発されていません。

執筆:2012.11