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軟性線維腫

軟性線維腫 soft fibroma [同義語:アクロコルドン(acrochordon)、skin tag、懸垂性線維腫(fibroma pendulum)]

本症は、日常診療でよく遭遇する、半球状~有茎で常色~淡褐色調の柔軟な良性皮膚腫瘍です。頸部や腋窩,鼠径、眼瞼周囲など軟らかい皮膚や擦れる部位に生じることが多いです。また、衣類でこすれたり、ねじれたりして炎症を生じてくることもあります。
頸部や腋窩などに糸状の小腫瘍(長さ1 ~ 3 mm)が多発するものをアクロコルドン、体幹に単発するやや大きなもの(直径約1 cm)を軟性線維腫、これがさらに巨大になり皮膚面から垂れ下がるようになったものを懸垂性線維腫(fibroma pendulum)と、大きさと形態で区別しています。
肥満者、インシュリン抵抗性患者に好発し、また、加齢と共に目立ってきますが、20歳代からでも徐々に出来ることがあります。

病理所見

膠原線維の増生が主体であり、細胞成分に乏しいのが一般的ですが、軟性線維腫では腫瘤の中に脂肪細胞を有する場合も多いです。

治療

小型のアクロコルドンとスキンタッグは、液体窒素による凍結療法、電気焼灼、鋏による切除、あるいは炭酸ガスレーザーを行います。
中~大型の軟性線維腫あるいは懸垂性線維腫は、外科的切除を行います。

執筆:2012.6