筋周皮腫

筋周皮腫 (Myopericytoma)

本症は、稀な良性の真皮あるいは皮下腫瘍で、腫瘍細胞は血管周囲の平滑筋様細胞または筋周皮細胞への分化を示します。本腫瘍は発育が緩徐で、無痛性の単発性皮下腫瘍として四肢末端に出現することが多いですが、時に有痛性や多発性病巣になることもあります。若年成人から老齢まで生じますが、中高年の成人男性に好発することが多く、大きさは通常2㎝未満で境界明瞭です。

病理所見

血管周囲に異型性の乏しい卵円形から紡錘形の平滑筋様の比較的単一な腫瘍細胞が増殖して、多層性に渦巻き状あるいは同心円状に配列するのが特徴です。また、分岐状や鹿の角状に血管腔が分布してその周囲に腫瘍細胞が増殖していることもあります。腫瘍細胞は好酸性あるいは両染性の細胞質を持ち、免疫組織化学染色では、腫瘍細胞はα smooth muscle actin (α-SMA)やh-Caldesmonに陽性です。

鑑別疾患

筋線維腫:多結節性の構築を持つことが多く、筋線維芽細胞様細胞が膠原線維やムチン沈着を伴って束状に増殖する部位と、未分化な紡錘形細胞が血管周皮細胞腫様の症状を呈する部位があり、二相性を示すことが多い。
血管平滑筋腫:平滑筋への高分化があるため、免疫染色でSMAとデスミンの両方が陽性になります。
グロムス腫瘍:Glomus細胞に類似した、立方形や多角形で境界が明瞭な、好酸性の細胞質と中心に円形の核を持つ細胞が血管腔を取り巻いて増殖する像を呈します。

治療

外科的切除を行います。全切除されていれば、再発はありません。

執筆:2014.9

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