固定薬疹

固定薬疹 (fixed drug eruption)

本症は同一薬剤摂取の度に、同一部位に皮疹を繰り返す特殊な薬疹です。粘膜皮膚移行部に好発します。

症状

口唇・外陰・肛門などの皮膚粘膜移行部や四肢に好発し、境界明瞭な紅色~紫紅色斑を呈して腫脹と掻痒を伴います。病変は円形~楕円形で直径1~10 cm 大までの大きさで、時に水疱・糜爛を呈することもあります。単発のことが多いですが、多発することもあります。このような皮疹が原因薬剤を内服後、数分~数時間で出現します。原因薬剤を中止すれば数週間後には淡い色素沈着を残して治癒しますが、繰り返し原因薬剤内服して再発する度に、病変が拡大して色素沈着が濃くなり暗紫褐色になります。この機序はメラニンを多く含有する基底層において炎症が起こり、メラニンが真皮に沈着するためです。

原因

メフェナム酸(NSAID)、テトラサイクリン、サルファ薬、フェナセチン、催眠薬、食品添加物などにより、基底層に存在する細胞傷害性T 細胞が活性化されるために生じると考えられています。

診断

薬剤歴や詳細な問診、皮疹の経過で判断します。また、皮疹出現部でパッチテストを施行すると陽性率が高く、診断価値があります。

鑑別診断

水疱形成を伴う例では,単純疱疹や後天性水疱症と鑑別を要することもあります。

治療

原因薬剤の使用中止と、類似化学構造を持つ薬剤の回避することが重要です。

執筆:2011.8

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