Carney complex

本症は皮膚の点状色素沈着、心臓や皮膚の粘液腫、内分泌腫瘍、神経鞘腫などによって特徴づけられる稀な常染色体優性遺伝疾患です。NAME症候群(nevi, atrial myxoma, myoid neurofibroma, ephelides)あるいはLAMB症候群(lentigines, atrial myxoma, mucocutanesous myxoma, blue nevi)と呼称されることがあります。

原因

本症は常染色体優性遺伝を呈し、17q22-24およびの2P16染色体異常が報告されていますが、両者の遺伝子異常に違いがあっても、臨床症状に差は認めません。
本症の約70%では前者の遺伝子上にPRKAR1A遺伝子変異があるため、細胞増殖や分化を制御しているextracellular receptor kinase1/2の機能を異常活性化させて、細胞の過剰増殖が生じて様々な腫瘍が生じると考えられています。
後者の遺伝子異常による本症の機転については、まだ詳細が明らかではありません。

症状

下記に示すような症状が診断基準に示されています。10-20歳頃には診断が確定することが多いです。

【診断基準】
主要徴候2つ以上を発症、もしくは主要徴候1つを発症し、且つ補足項目の1つを有する。

主要徴候
  1. 点状皮膚色素沈着(口唇、結膜、眼角、外陰部)
  2. 粘液腫(皮膚、粘膜)
  3. 心臓粘液腫
  4. 乳房粘液腫
  5. 原発性色素沈着性結節性副腎皮質病変(クッシング症候群)
  6. 末端肥大症(GH産生腫瘍や下垂体腫瘍)
  7. 大細胞石灰型セルトリ細胞腫
  8. 甲状腺癌
  9. 砂腫状黒色神経鞘腫
  10. 青色母斑
  11. 乳管腺腫
  12. 骨軟膏粘液腫
補足項目
  1. 一親等罹患者
  2. PRKAR1A遺伝子変異

治療

生じた病変を外科切除することが原則です。
但し、本症の心臓粘液腫は若年から発症しやすく、多発性・再発性が特徴のため、心内血流閉塞、塞栓を生じやすく、心不全や突然死することもあり、予後を左右します。

執筆:2013.7

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