急性汎発性発疹性膿疱症

急性汎発性発疹性膿疱症 (acute generalized exanthematous pustulosis)

本症は頸部、腋窩、鼠径部などの間擦部位に始まる紅斑と無菌性の小膿疱が全身に急速に拡大することが多いです。通常、粘膜疹や重度の臓器障害を伴わないが、膿疱性乾癬、角質下膿疱症、中毒性表皮壊死症、汗疹、敗血疹との鑑別が、初診時には困難なことも多いです。多くは原因薬剤の中止から約2-3週間で治癒することから、他の重症薬疹と比較して予後は格段に良好です。しかし、高熱の持続による消耗や時に肝機能障害などの臓器障害を伴うことがあるので、注意が必要です。
基礎疾患として、乾癬、関節リウマチ、骨髄性白血病、潰瘍性大腸炎、掌蹠膿疱症、糖尿病などをしばしば伴うことも特徴です。

概念

薬剤使用後、発熱と共に急速に出現する多数の無菌性小膿疱を有する汎発性の紅斑で、末梢血の好中球増多を伴う。

主要所見
  1. 急速に出現、拡大する紅斑
  2. 紅斑上に多発する無菌性の非毛孔性小膿疱
  3. 末梢血の白血球中の好中球増多(7000/mm3
  4. 発熱(38℃以上)
副所見
  1. 皮膚病理組織学的に角質下膿疱あるいは表皮内膿疱
  2. 除外疾患:膿疱性乾癬、角質下膿疱症、中毒性表皮壊死症、汗疹、敗血疹

主要項目の全てを満たすものを急性汎発性発疹性膿疱症とする。

参考所見

皮疹は間擦部や圧迫部に出現しやすい。
膿疱は5mm大以下のことが多い。
多くで粘膜疹は認めない。
ウィルスや細菌感染が先行あるいは増悪因子となることがある。
基礎疾患(乾癬、関節リウマチ、骨髄性白血病、潰瘍性大腸炎、掌蹠膿疱症、糖尿病など)が存在していることが多い。

執筆:2013.7

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