抜毛症(トリコチロマニア)

抜毛症(トリコチロマニア:trichotillomania)

本症は抑えきれない衝動にかられて、自らの手で正常の毛髪を引き抜いてしまう性癖によって脱毛斑が生じる精神疾患です。抜毛癖あるいは禿頭病と呼ばれることもあります。
学童期に好発しますが、成人でも発症することがあります。
様々な精神的要素(ストレス、不安、性格、家庭環境や学校での対人関係など)が複合して起こるものとされますが、本人が全く自覚せずに、無意識のうちに抜いている場合もあります。一般に知能低下は無く、大人しい内向的性格に多いとされます。

症状

脱毛斑は手の届きやすい前頭や側頭に生じやすく、境界明瞭な直線状の脱毛斑を認めることが多いです。脱毛斑内の毛髪は短く切れた毛が残存する一方、新生毛もあり正常の毛の太さです。また、頭髪のみならず、眉毛や睫毛を抜くこともあります。
時に、毛を食べてしまう食毛症を合併している場合や、自己抜毛によって生じた瘡蓋を無理に剥がして食べる場合、爪噛みをして爪を食べる場合などの合併を認めることがあります。
尚、患者本人は抜毛を否定する場合があるので、他の脱毛との鑑別を要することがあります。

治療

患者の心理的・精神的苦悩を理解して、家族や患者と関わる人間が温かく接して徐々にその癖をなくす努力が必要です。症状が強い場合には、精神科医などと協力して治療する必要もあります。

執筆:2011.11

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