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Pallister-Killian 症候群

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

本症候群は、12 番染色体短腕のイソ染色体を過剰マーカー染色体として持つモザイク[正常/+i(12p)]が原因で生じる、稀な多発先天性奇形症候群です。尚、現在のところ本症候群は非遺伝性と考えられています。

症状

本症の臨床所見は多彩ですが、頭蓋顔面形態異常(粗な顔貌、広い額、側頭部の粗毛、眼間開離、低い外鼻、内眼角贅皮、長い人中など)、四肢奇形、進行性の精神遅滞、重度の筋緊張低下、癲癇、色素形成異常(白斑、過剰色素班)などの症状が特徴的です。また、先天性の視力&聴力障害、白内障、耳介低位、巨舌、口蓋裂、心異常、横隔膜ヘルニア、過剰乳頭などを認めることもあります。

診断

標準的な末梢血リンパ球培養による染色体分析では過剰マーカー染色体を検出できないことが多く、皮膚線維芽細胞の培養分析により12pテトラソミーと正常細胞とのモザイクを検出する必要があります。最近では羊水や胎盤の細胞からも検出できるとの報告もあります。
頬粘膜細胞の間期核 FISH 分析でも証明できます。
胎児期を超音波検査すると、両眼隔離、幅広い頸部、短い四肢と異常な手足、横隔膜ヘルニア、羊水過多などの所見が得られます。

執筆:2015.1