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Harlequin syndrome

当院で掲載している希少難治性疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、その検査や治療は当院では行っておりません
また、紹介すべき病院に関しても適切な情報を持ち合わせておりません。
尚、当院では希少難治性疾患に対する医療相談は行っておりませんので、ご理解のほど宜しくお願いします。

Harlequin syndrome(ハーレクイン症候群)

本症候群は、入浴や運動などの温熱負荷や情動刺激により健側顔面・頸部や胸部のみが発作性に紅潮・発汗過多を呈する稀な症候群です。ホルネル症候群や交感神経系と関連する症状を伴うこともあります。基礎疾患として上縦隔や肺尖部に腫瘍(パンコースト腫瘍)、内視鏡下の片側交感神経切除術や交感神経ブロック術後に認めることがあります。

原因

神経節前あるいは節後の頚部交感神経線維と毛様体神経節の副交感神経に病変があるのではないかと考えられています。また、胸部脊椎の捻れにより、前根動脈が閉塞して生じるのではないかとも考えられています。
除神経された患側の交感神経の欠落により、健側の紅潮を引き起こしてより強調されて見えるようになります。健側の症状が正常あるいは誇張される理由は明確ではありませんが、患側の症状を代償してホメオスターシスを維持しようとする結果ではないかとも考えられています。

症状

紅潮側を患側と思って受診することが多いですが、通常は紅潮側には異常を認めません。非紅潮側が患側であり、顔面を支配する交感神経障害による発汗障害を認めます。
正常の血管拡張ができる健側は、際立って紅潮と発汗過多が目立ちます。

治療

本症候群で基礎疾患が無い限りは、生命の危険性は無く衰弱性疾患でもない為、通常は治療の必要はありません。時に星状神経節ブロックを行って症状の改善を期待できることもあります。

執筆:2013.11