Brooke-Spiegler症候群

本症は、多発性毛包上皮腫と多発性円柱腫やらせん腫を合併する常染色体優性遺伝疾患で、本邦ではきわめて稀です。男性よりも女性に症状が顕著に出現する傾向があります。 通常は若い成人頃から頭頸部に症状が出現し始め、徐々に数を増して大きくなる良性疾患です。時に悪性化することもあり、比較的高齢者の躯幹・頭頸部に多いとされます。また、唾液腺腫瘍を合併する頻度も高くなります。

原因

本症はCYLD 遺伝子(16q12-q13)変異により生じます。この遺伝子は3つの細胞骨格関連蛋白質グリシン保存(CAP-GLY)領域をもつ細胞質蛋白をエンコードしています。この蛋白は脱ユビキチン化酵素として機能しており、細胞増殖の制御、アポトーシスなどの数多くの生理現象に関与しています。この蛋白異常により、細胞増殖やアポトーシスの制御が出来なくなり、腫瘍が出現すると考えられています。しかし、なぜ皮膚付属器にのみ生じるのかはまだ不明です。

治療

孤発性病変は、外科的切除を行います。電気焼灼や冷凍凝固療法、炭酸ガスレーザーなども行うことがあります。多発性病変の場合は、整容的観点から形成外科手術も考慮されます。

執筆:2013.8

▲PageTop

ページトップに戻る