皮膚アルテルナリア症

皮膚アルテルナリア症(Cutaneous Alternariosis)

本症は、アルテルナリア属真菌を病原菌とする皮膚真菌症です。本症は表皮あるいは爪のみに菌を認める浅在性と、真皮・皮下に菌を認める深在性に分けられますが、ほとんどが後者です。
アルテルナリア属真菌は自然界の植物遺体を中心とした有機物を分解する腐生菌として広く分布し、森林土壌や空中でも検出されます。また、生きた植物の表面からも検出されるものもあり、その中には植物病原菌としてよく知られているものもあります。
アルテルナリア属真菌は本来病原性が低いため、健常者では発症することはありません。しかし、局所的あるいは全身的に免疫低下状態にある場合には日和見感染症として発症する可能性があると考えられます。
小児や高齢者に多く発症し、露出部位(顔面、頚部、四肢など)に好発します。

症状

深在性の場合、初期には丘疹や浸潤性紅斑が生じ、その後に膿疱、小結節、肉芽腫性局面を形成し、表面が凹凸不整で特有な虫喰状局面となり、難治性皮膚潰瘍を呈することもあります。

診断

病変を組織検査して、菌要素を確認し、その組織からアルテルナリア属真菌が分離されることが必要です。

治療

抗菌剤外用や内服(イトラコナゾール、アンフォテリシンBなど)で対処しますが、治療効果は患者の免疫状態に大きく依存します。
例えば、続発性免疫低下を生じやすい状態として、臓器移植による免疫抑制剤使用、抗がん剤の化学療法、ステロイド長期使用、AIDS、自己免疫疾患に対する免疫抑制剤や生物学的製剤使用、血液悪性疾患(白血病、リンフォーマ、多発性骨髄腫など)、糖尿病などが挙げられます。

執筆:2014.3

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