黄色爪症候群

本症は、黄色爪、リンパ浮腫、呼吸器病変(胸水など)の3徴候を呈する極めて稀な症候群ですが、病初期には3徴候が全て揃うことは少ないです。
爪は黄緑調で肥厚して巻爪様になり、爪の発育遅延が目立ち、爪甲剥離症になることも多いです。リンパ浮腫は比較的中等症で特に下肢に認められます。胸水は約50%が両側性に生じ、通常はリンパ球優位の滲出液です。胸水貯留が一度生じると、繰り返し再発する傾向があります。
約40%に気管支拡張症を伴い、慢性副鼻腔炎や慢性咳嗽、心嚢液貯留、乳糜性腹水などを伴うこともあります。時に、免疫不全疾患、甲状腺疾患、低γグロブリン血症、ネフローゼ症候群、再発性丹毒に合併することもあります。

通常は40歳以降の成人に発症することが多いですが、稀に新生児に生じることがあります。

原因

現在のところ原因不明ですが、リンパ管低形成によるリンパ還流異常が基礎に生じると推測されています。遺伝子異常も現在認められていません。関節リウマチ患者において、ブシラミンや金製剤の使用で本症候群が生じることがあります。

治療

確立された治療はありません。
胸腔穿刺をしても胸水貯留が再発を繰り返す場合は、胸膜固定術なども行われます。また、胸腔腹腔シャント術も行われることがあります。
ビタミンE内服が爪変形に有効との報告もあります。

執筆:2012.7

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