加齢臭

中高年特有の体臭の原因は不飽和アルデヒドの2-ノネナール(C9H16O)であることが2000年に資生堂で発見され、「加齢臭」と言う名称が付けられた。
この体臭成分は青臭さと脂臭さを併せ持つ。男性のみとの誤解も多いが、男女共に40歳代以降にその傾向が見られる。これは、脂肪酸蝋燭(ろうそく)・チーズ・古本のような臭いがする。喫煙者の場合、非喫煙者に比べて悪臭が強くなる傾向がある。
年齢を重ねるにつれて皮膚老化が進行して過酸化脂質が蓄積しやすくなり、一方では皮脂腺から分泌されるパルミトオレイン酸(9-ヘキサデセン酸)が加齢とともに増加してくる。この過酸化脂質あるいは皮膚の常在菌がパルミトオレイン酸を分解して、ノネナールを産生するとされている。
ノネナールの抑制には、皮膚を清潔に保つのは勿論だが、ノネナールの基質となるパルミトオレイン酸の分解を抑える抗酸化剤(ビタミンC,E, アスタキサンチン、βカロテン、カテキンなど)の内服や外用と抗菌剤の外用が有効である。加齢臭自体は機能性香料(いわゆる消臭剤外用あるいは内服)またはミョウバン溶液(制汗作用、皮膚の常在菌への静菌作用、消臭作用)などで抑えることができる。この他にも、加齢臭を分解したり、軽減する繊維も登場してきている。
加齢臭を誘発しやすい生活習慣には、1)喫煙が多い 2)飲酒量が多い 3)肉類中心で動物性脂肪摂取の多い食事が多い(バランスの取れた和食中心の食生活をしていない) 4)運動不足 5)ストレスの蓄積などがあるので、生活改善にも注意を払う必要がある。

上述の加齢臭とは異なる30歳代男性の特有のにおい物質が、2008年にライオンビューティーケア研究所で特定された。やはり脂肪酸の一種であるペラルゴン酸(C9H18O2)で、使い古した食用油のような臭いである。これも皮脂腺からの脂肪酸が酸化されて産生される。また、同研究所では「メマツヨイグサ抽出液」には、この特有の臭いを抑制する効果があると報告している。

▲PageTop

ページトップに戻る